誰もが知っているレベルの企業名、屋号、法人名など。
ロゴを見たり名称を聞けば、ほとんど反射的に業種、製品、サービスなどのイメージが浮かんでくる一方で、正式名称を正確に書こうとすると難しい例があるので、まとめてみたい。
- *(カッコ)内は次のいずれか:業種、創業製品、代表製品
- *省略部分:株式会社、ホールディング(ス)、暖簾分け等の際に本家と区別するため追加された地名
【正確に書くのが難しい】
- 味の素ゼネラルフーヅ(加工食品) :<ズ>でなく<ヅ> *2017より「味の素AGF」
- いすゞ自動車(自動車):<ず>でなく<ゞ>
- ヱスビー食品(スパイス):登記上は<エ>でなく<ヱ>
- エドウイン(ジーンズ):<イ>は小さくない
- オンキヨー(オーディオ):<ヨ>は小さくない
- キヤノン(カメラ):<ヤ>は小さくない
- キユーピー(調味料):<ユ>は小さくない
- サイゼリヤ(レストランチェーン):<ア>ではなく<ヤ>
- 三和シヤッター(建築物用シャッター):<ヤ>は小さくない
- ジャパネットたかた(通販):最後の<た>は濁らない
- シヤチハタ(印鑑):<ヤ>は小さくない
- 新日本製鉃/新日鉃(製鉄):鉄のつくりは、<失(うしなう)>でなく<矢(や)>
- *正式名称は新日本製鐵だが(だったが)、2019年には合併などを経て、日本製鉄と改称されている
- *<鉃(やじり)>と言う漢字に<てつ>と言う読み方はない
- 大名古屋ビルヂング(商業/オフィスビル):<ディ>でなく<ヂ>
- 髙島屋(百貨店):<高>でなく<髙>
- *髙(通称はしごだか)は日本独自の漢字
- 鉃道会社のうち複数(運輸):鉄のつくりは、<失(うしなう)>でなく<矢(や)>
- *もともとは<鐵>*鉃(金に矢)は<やじり>なので、本来<てつ>とは読まない
- *旧国鉄(現在のJR)は「国が金を失う」と揶揄され、実際に莫大な赤字を垂れ流していた
- トイザらス(玩具小売り):カタカナの<ラ>でなく平仮名の<ら>
- 東洋シヤッター(建築物用シャッター):<ヤ>は小さくない
- ドン・キホーテ(ディスカウントストア):<ン>と<キ>の間に点(中点)が入る
- *ロゴの場合は『ドン. キホーテ』で、間にはいるのは<ピリオド>
- *由来は物語の題名かつ主人公の名前"ドン・キホーテ”
- *通称が『ドンキ』で、店内に流れるテーマ曲の歌詞も「ドンドンドン♪ドンッキ~♪ドンキ~♩ホーテ~♪」となっているので、よく利用する人ほど切れ目の位置を誤解しやすい
- ニッカウヰスキー(酒造):<イ>でなく<ヰ>
- *発音的にも、<ヰ>の方が原語(英語)に近い
- 富士フイルム(写真フィルム):<イ>は小さくない
- ビックカメラ(カメラ量販店):<ク>は濁らない
- 凮月堂(ふうげつどう)(洋菓子):構えの中は<䖝(むし)>ではなく<百>
- ブリヂストン(タイヤ):<ジ>ではなく<ヂ>
- ブルドックソース(調味料):<ク>は濁らない
- *ただし、英語表記は<Bull-Dog>で、日本語での発音も<ぐ>で良いらしい
- 東洋シヤッター(建築物用シャッター):<ヤ>は小さくない
- 𠮷野家(牛丼):<𠮷>の上の部分は<土(つち)> かつ <屋>でなく<家>
【正確に読むのが難しい】
- 聖路加国際病院(医療機関):<せいろか>ではなく<せいるか>
- *現代日本語(2021年)では『路』を『る』とは発音しないが、中国語での発音は『ルー』
【まとめ/考察】
- これらを「次の会社名を正確に書けますか?」と言う問題(クイズ)にしたら、正答率はかなり低そう
- メーカー系で<小さい文字>を使わないのは、設計図が手書きだった時代に、カタカナ用のテンプレートを使っていた名残りか?
- *テンプレート:文字や図形専用の定規で、カタカナに大小の区別がない物も多かった。
- 老舗メーカー系で<カタカナの小さい文字>が使われていない例が多いが、会社登記上使用不可だった事が主な理由である模様。
- <ヂ>や<ヅ>や<ヰ>や<ヱ>は老舗感が出るため、あえて変えない場合があると思われる
2024/6/16 改訂(6回目)
2021/8/7 初出
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