【 トーイックとは(Wikipediaより抜粋) 】
- 国際コミュニケーション英語能力テスト(英: Test of English for International Communication)で、通称TOEIC(トーイック)。
聞き取りと筆記で英語によるコミュニケーションとビジネス能力を検定するための試験。満点は990点
トーイック(TOEIC)。
英語力の検定試験(リスニングとリーディング)として認知度が高く、社会的にも一定以上のスコアを取得すると、①<実質的に履歴書に書ける資格>として通用する、②一部の入試や資格試験などで英語科目の受験が免除される、③企業や組織内で「英語が出来る人と認識される」などの利点がある。
この状況は東アジアの一部(韓国や台湾など)でも同じらしく、筆者も東京と台北で受験(それぞれ2回と14回)したことがあるので、台北目線で違いを比較してみたい。
尚、約2時間の試験内容自体には日本と台湾における違いはないので、この部分に関する記述は全く無いことを申し添えます。
【 台湾でTOEICを受けると】
- *比較対象時期:【2018年11月時点の東京】 と 【2021年5月時点の台北】
- *記載順:筆者基準で日本との差異が大きい順
- 検定名は『多益』で、発音は『ドゥォイー』
- 申し込みが全てオンライン(WEB)で、案内や通知は携帯電話のショートメッセージで届く
- *一度基本情報を登録してしまえば、顔写真を貼る必要がなく受験票も要らないので楽だが、逆にスマホを持っていないと全くお話にならない感じ
- 申し込みWEBサイトが中国語のみの対応
- *受験者情報(氏名など)の入力ページ以外は英語も非対応!
- *漢字に馴染みがある日本人でも、かなりハードルが高い
- 費用はTW$1,600(約¥5,600)
- *TW$=約¥3.5として概算
- 会場を自分で選べる
- *先着順だが、一度満席になってもキャンセルが出ると直前に再申し込み出来る場合もある
- *例外的に運営側から指定される時もあった(2021年の新型コロナウィルスによる混乱期)
- 会場は全て学校(大学か高校で、一教室6列x7人の42人が基本?)
- *大会場よりスピーカーからの距離が近く、残響も少ないのでリスニングは聞きやすい気がする
- *名門と位置付けられる学校が多いようだ
- 会場の門前に筆記用具や時計などを売る店が出ているケースが多い
- *売り手は大体が中高年の女性
- *数は2~3軒で過当競争感はない
- 付き添いに送られて会場までやって来る受験者が目立つ
- *TOEICスコアを大学入試や留学資格に使える対象が、日本よりも広い?
- 受験者は若い人が大部分(十代後半から二十代?)
- *筆者(当時50歳台前半)は会場の入口で「何の受験ですか?(来る所間違ってやしませんか?)」と確認された事がある!
- 試験と関連がない荷物は廊下に置く
- *机上に置けるのは、身分証明書、筆記用具、時計(単機能)のみ
- *携帯(スマホ)だけ教壇(大概設置されているようだ)の上に置かれたポケット付シートに収納出来る
- 入口に氏名入りの座席表が貼ってある
- *氏名の一部は伏せ字(例:謝○偉)
- *ただし、外国人はアルファベットで伏せ字なし
- *日本も同じか?
- 試験監督(例:42人の教室で正副2名)も若い人が多い(30歳以下?)
- 解答用紙に誓約文(主に不正をしない事と問題の内容を漏洩しない事)を見本に従い記入する欄がある。
- *中国語または英語
- 本人確認が厳格な印象(入室時+着席後+試験中)
- *身分証明書は政府発行のIDカード(外国人はパスポート)しか認められない
- 時間は例外を除き午前中(正午までに終了)
- *午後から別な活動が出来て効率的
- 試験監督よって開始と終了時間がかなりバラツキがある
- 【例】音量調整や席の変更などがなければすぐに試験を開始し、終了後の作業~確認も完了した教室から順次解散となる。また、回答用紙の回収、携帯電話の返却、退出(基本的に縦列毎)の順番にもバラツキがある。
- 「7XX点以上取ったXX名には先着順で普段は有償の公式認定証をタダで発行します!」みたいな特典がある
- *日本でもあるのか?
- 試験管は外国人に対して親切で、試験前の個人情報やアンケート記入時に、国コード(筆者の場合は日本)を黒板に書いてくれたり、困っていないか気にかけてくれる(場合が多い)
- *他のブログでも同様の情報や感想は多い
- *筆者以外の外国人が同じ教室にいた事はない(出来るだけ分散させている可能性が高い)。
- *ただし、日本でも同様かも知れないし、個人差による部分の方が大きい可能性もある
【まとめ】
- 受験料のTW$1,600(約¥5,600/2021年時点)は日本と同じ程度だが、台北だとアルバイト代約10時間分に相当する。
これを日本の感覚あてはめた場合、¥10,000越えになるだろうか。
そう考えると、若い人たちのモチベーションが凄いと思う。
- 普通に生活していると入る機会がない学校の様子を知る事が出来て参考なった。
【蛇足】
- 正味120分を要する試験の後半になると、途中で完全に集中力を失ったり諦めている人もいる感じ・・・(笑)
- 目標スコアにもよるが、親とか学校の指示で<受けさせられている>若者もかなり多いのかも知れない。
【補足】
- 【多益(ドゥォイー)】の漢字は台湾華語(北京語)ではなく、広東語の発音(ドーイク)に沿って当てられたと推測されるが、『得るものが多い』と言う事で、上手い漢訳になっている。
【学習教材に関するエピソード】2023年12月追記
- 筆者は最終的に教材を『本番に近い模試』のみに絞る形で目標スコアに到達したが、その過程で気付いた点があったので、付記したい。
- <最終段階の学習に使用した③種の教材>
- ① アルク社の「TOEIC(R) L&Rテスト 至高の模試600問」
- *以下『至高の600問』
② 公式模試/日本語版
③【伏せ字】○求○文○社の「【中国語を和訳】怪物講師指導チームによる全く新しいTOEICそっくり模試5回分』 - *以下『そっくり5回分』
- <気付いた点>
- ①アルク社の『至高の600問』と③『そっくり5回分』の間で『酷似』している問題が複数ある事。
- *リーディングの長文問題を中心に5%程度が酷似
- *中には『まるごと同じ』や『固有名詞(もともと架空なので内容には影響を与えない)を一つだけ変えている』例もあり
- <検証内容>
- >『そっくり5回分』の該当ページに付箋を貼った上、アルク社へ提供。
- そこで検証の結果、アルク社と○求○文○社の間に提携関係がない(ここまで酷似する事は不自然である)ことが判明しました。
- <その後>
- 2023年12月現在も『そっくり5回分』は台湾で絶賛販売継続中。
*内容が変わっているかは不明だが、表紙は以前のままに見える。
2024/2/23改訂(8回目)
2023/12/23改訂(7回目) 学習教材に関するエピソードを追記
2021/6/5初出
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