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ハードボイルドな金の卵が自分の殻を破ってブレイクした

~ 卵、玉子、タマゴ、たまご、エッグ、いろいろ~

 
彩色放牧蛋のパッケージ/台湾
 
彩色放牧蛋のパッケージ/台湾
カラフルな鶏卵 / 2022年4月 / 台湾台北市内で購入

 
 
卵、玉子、タマゴ、たまご、エッグ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
優れた栄養源であると同時に味も良いことから、人類を含む多くの動物に好まれている。
*文化的背景や主義により食べない人もいるが、基本的には忌避される事が少ない食材であると思われる 
 
現代人が食用にするのは家禽と限られた魚類の物が主だが、その重要性と身近さから、慣用表現、商品名、人名、施設名などにも派生しているので、まとめてみたい。
 
 
 
【食用】身近な順(おおよそ筆者基準)
 

      • 鶏卵/玉子/タマゴ:単に「タマゴ」と言った場合は一般的に鶏卵を指し、摂取頻度の高さや調理法の広さも食材の中でトップクラス

 

      • ウズラの卵

 

      • タラコ/明太子(めんたいこ)

 

      • イクラ:鮭の卵。
        • *ロシア語で魚卵の総称

 

      • 子持ちししゃも:小魚なので実ごと食べる

 

      • とびこ/とびっこ:トビウオの卵

 

      • 海老の卵

 

      • 蟹子:カニの卵

 

      • ウニ(未成熟な卵巣/精巣)

 

      • 数の子/カズノコ
        • *おせち料理に欠かせない食材(子孫繁栄と金運アップ)

 

      • スジコ/筋子:鮭の卵巣。膜、筋、血管などを取り除くとイクラになる。

 

      • カラスミ/唐墨:ボラの卵巣の塩漬け

 

      • アヒル/ガチョウの卵:皮蛋/ピータンとして中華料理で使われる事が多い

 

      • ぶりこ:ハタハタの卵

 

      • キャビア:チョウザメの卵
        • *ヨーロッパでは、魚卵を総称する言葉としても使われるらしい

 

      • ヒトデ(未成熟な卵巣/精巣):熊本県限定の習慣らしい
        • *ウニと同じ棘皮動物(きょくひどうぶつ)と考えると、食用にする事は極端に奇異ではないかも

 

      • ダチョウの卵:日本でもダチョウは飼育・繁殖されているので(主に食肉用)、購入(お取り寄せ)する事自体はそれ程難しくない模様だが、1個の重量が1~1.5kg位あり、殻を割るだけでも大変らしい。

 

      • 七面鳥(ターキー)の卵:日本でも七面鳥は飼育されているが、食肉がメインなので入手するには、相当な労力を要する。

 

      • ほろほろ鳥の卵:日本でもほろほろ鳥は飼育されているが、食肉がメインなので入手するには、相当な労力を要する。

 

      • カタツムリの卵:エスカルゴ養殖からの派生商品。『白いキャビア』と言い換えられる場合が多く、高価。

 

      • ウミガメの卵:現在の日本で入手出来るのは、捕獲が限定的に許可されている小笠原諸島に一部のみらしいが(捕獲された母ガメの胎内にある物を採取)、鶏卵が高価だったった時代は、他の沿岸部でもかなり食べられていた模様。

 

【慣用表現/命題】五十音順
 

      • 金の卵:昭和の高度成長期に就職のため上京して来た若者たち

 

      • 巨人・大鵬・卵焼き(きょじん・たいほう・たまごやき):昭和の流行語で、昭和40年代前半、男の子に人気があったトップ3

 

      • コロンブスの卵:常識や固定観念にとらわれない発想例として肯定的に使われる

 

      • 自分の殻を破る:これまでと違う世界や課題にチャレンジする事

 

      • 卵肌/タマゴ肌:ツヤツヤした美肌の例え(主に女性の顔に対して)

 

      • 鶏が先か、卵が先か(にわとりがさきか、たまごがさきか):哲学的命題の代表例で、物事を何から誰が始めるかを検討・議論する際にも使われる。

 

      • ハードボイルド:直訳は『固ゆで(ダマゴ)』

 

      • ブレイクする:卵の殻を破って、世に出るイメージ

 

      • ○○の卵:ある職業に就くために勉強や修業をしている人。○○には職業名が入る。
        • 【例】看護師の卵。シェフの卵。俳優の卵。

 
 
【人名/商品名/施設名】五十音順
 

      • 磯野イクラ/イクラちゃん:サザエさんの登場人物(幼児)。通称イクラちゃん。
        • *父:ノリスケ、母:タイ子

 

      • ウミガメのたまご:お菓子(土産物)

 

      • カモメの玉子:お菓子(土産物)

 

      • 玉子(たまこ):女性の名。
        • *知り合いに実際いて、その兄も戦国武将の名前

 

      • TARAKO:日本の声優、ナレーター、俳優、シンガーソングライター、脚本家、エッセイスト

 

      • ビッグエッグ:東京ドームの別称
        • *台湾では、これを直訳した『巨蛋(ジュダン) 』が、ドーム建築全般を指す用語として一般名詞化している

 

      • ゆでたまご:漫画家ユニット(2名)。代表作は『キン肉マン』。

 
 
【学術用語】五十音順
 

      • 魚卵状石灰岩(ぎょらんじょうせっかいかん):地学(岩石学)用語

 

      • タンパク質/蛋白質:漢字の通り、「卵の白身」に由来

 

      • 卵形(らんけい):葉の形を表す植物学用語
        • <派生>広卵形、倒卵形(逆さ卵形)、菱状卵形、卵状披針形 

 

      • 卵状体(らんじょうたい):地学(岩石学)用語

 

      • 卵状粒(らんじょうりゅう):地学(岩石学)用語

 
 
【まとめ】
 

      • 重要かつ身近なことが再認識出来たが、人名にはあまり適さないようだ

 

      • 料理名や調理法に関しては、鶏卵を使った物だけでも多すぎて網羅しきれない

 

  • 2022/04/23 改訂
  • 2022/1/8 初出