和歌、短歌、俳句、川柳。
日本で生まれ育った人なら、何らかの形で触れる機会があると思うが、これらの中で使われる用語や由来表現の一部は日常会話に浸透しており、無意識のうちに日常会話の中で使っている事も多いので、まとめてみたい。
ア行)
- 挙げ句の果て(あげくのはて)
- 小倉あん/小倉餡(おぐらあん)
カ行)
- 合点/ガッテン(がってん) *諸説あり
- かな:切れ字のひとつ
- 季語(きご)
- 禁句(きんく)
- 句切り/句切れ
- 位付け(くらいづけ)
- けり/ケリ:切れ字のひとつ
- ケリをつける:3種ある切れ字のうちの『けり』より
- *他のふたつ『かな』と『や』も、感情を強調したり滑稽に表現したい場面で使われる
- 五七調/七五調(ごしちちょう/しちごちょう)
- 互選(ごせん) *諸説あり
- 小町/こまち:歌人、小野小町(おののこまち)より。
- <派生>○○小町(その地域や分野における代表的美人)。あきたこまち(米の品種)。こまち(新幹線の特急列車)。
サ行)
- 歳時記(さいじき)
- 字余り(じあまり)
- 〆切(しめきり)
- 宿題(しゅくだい):次回行われる句会のテーマ
タ行)
- 竜田揚げ/龍田揚げ(たつたあげ)
- 短冊(たんざく):起源には諸説あるが、現存する最古の短冊は、室町時代に和歌が書かれたもの
- 月並み/月次/月浪(つきなみ)
- 【 月並の使用例 】
-
- 芭蕉記念館企画展 ~ 子規に『月並』といわれた俳家たち ~ の案内看板
- ちなみに背景の植物は『芭蕉』の木(正確には草らしい・・・)
2023年10月撮影
- 定型(ていけい) *諸説あり
- 添削(てんさく)
- 点をつける(てんをつける) *諸説あり
- 特選・秀逸・佳作(とくせん・しゅういつ・かさく) *諸説あり
- 取り合わせ(とりあわせ)
ナ行)
- なり/ナリ:切れ字のひとつ
- 二の句が継げない(にのくがつげない)
- 入選/入選作 【順位例(上位から)】天、地、人、日、月、星 *多数のバリエーションあり
ハ行)
- 花を持たせる(はなをもたせる)
- 文学者の号(ごう)/ペンネーム
- <例>一茶、一葉、鴎外、子規、漱石、啄木、芭蕉、藤村、その他多数
- 放題(ほうだい):設定された主題から外れて、歌や句を詠むこと。
- *元々は『傍題』で、それが変化したらしい
- *諸説あるが、かなり有力
- 本題(ほんだい):作品の核となるテーマ
- *諸説あるが、かなり有力
マ行)
- 枕詞(まくらことば)
- ママ:誤字、誤記、当て字などを敢えて修正せず、そのまま転記する際の記号
- 見つけ所(みつけどころ)
【要検証】
- 諧謔、滑稽
【まとめ】
- 数はそれほど多くないものの、他への言い換えが難しい例が多い
- 同じく、慣用表現として浸透度が高いため、由来に気付きにくい例も多い
- 本記事のタイトルをを作りやすかった(名詞、動詞、形容詞が揃っていて文として繋ぎやすい)
2024/10/13 改訂(6回目)
2022/2/11 初出