階段と床 |
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階段と床の痕跡がはっきり残る横顔。
どちらが先に建てられたかの推測はしにくいが、隣同士で一枚の壁を完全に共有していた事が想像される。
また、画像の上部、屋上に建て増しされたと思われる部分から発散される『なりゆき感』と『素顔をさらしてる感』も見逃せない。
(画面の中央部)
(煉瓦部分をアップ)
横顔を内側から |
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空き家になっている部屋の窓から、隣の建物と共用している側面の壁が見えたので撮影してみた。
【補足】公道(窓の外側)から撮影しており、侵入はしておりません
この部屋は丁寧に内部の撤去が行われているので、リフォームが計画されていると思われるが、もし取り壊される場合でも、この壁は隣の建物の外壁として残されるのだろう。
右下の長方形の部分は出入口として使われていたのであろう。
煉瓦の大きさ、色、積み方が他の分とは異なっている。
足場が組まれて、手前のスペースでは大規模ビルの建築準備が進んでいる。
*手前側(歩行者が向かっている方向)に進むと教会がある
煉瓦造りの痕跡 |
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ビルの側面に残された煉瓦造りの痕跡。
このような形になった経緯は恐らく次の通りであろう
- 煉瓦造りの建物が先に存在していた
- 両側にコンクリート造りのビルが後から建てられた
- 煉瓦造りの建物が取り壊された
- *跡地は画面左側にある教会へ続く参道(?)になっている
- 両者が密着(癒着)していたので、煉瓦造りの建物の側面だけ残された
- *建物の内側だった面が現在露出していることになる
デザインはスタイリッシュで材料も吟味されていた事が忍ばれ、壁1枚だけなのに十分な存在感を示している。
依存建築 |
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一つのビルが撤去された後、両側に残された煉瓦造りの壁。
恐らく両側の建物を建てる際、先に存在していた壁をそのまま借用したと思われる。
この周辺はもともと高級住宅地として整備された歴史があり、撤去された三角屋根の建物も、煉瓦造りの相当モダンな外観だったことが想像される。
【その後1】
- 2020年10月、空き地に新しい建物が建てられ、この横顔は見えなくなっている。
*若干のスペースが取られているので(物好きが)覗き込む事は可能
【その後2】
- 2021年の夏頃(?)、新しい建物(プレハブだったのか?)が撤去され、出来たスペースは駐車場として利用されている。
これにより写真が撮りやすくなった。
なりゆき任せ |
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なりゆき任せ感あふれる造形。
隣に密着していた建物は煉瓦造りの2階建てだった事が、痕跡からはっきり分かる。
階段の跡、雑に上塗りしたモルタル、そのモルタルに開いた穴、スプレーによる落書き、たくましく生長する植物など、それぞれが自由に存在感を主張している。