アメリ感

~ 陽明山中腹のカントリーハウス ~

台湾でアメリ感を味わいたいなら是非ココへ。
 
台北市の北部、陽明山中腹に突如現れるカントリーハウス群。

 

元々は朝鮮戦争の最中、1950年頃にアメリカ軍用の居住地として二百十数棟が建設されたもので、現在も150棟あまりが現存している。
  
基本的には住居として利用されている物が多いが、一部はレストランやホテルとして活用されているので、外から見て気に入った店があれば、エントランスに置かれたメニューと相談の上、内部からもアメリ感な気分に浸ることも可能。

  

もっとも、平地より若干涼しいであろうこのミッドレベルに住居を支給されたのは高級軍人だけで、それ以外はふもとの天母(ティェンムー)と言う地域に住んだそうだが、実はそちらでも十分にアメリ感あふれる街造りがなされ、現在でもアメリカンスクールを中心に、他のエリアと違う雰囲気を保っている。

  

いずれにしろ、ここで撮影した画像を見せて、もしも「山仔后(シャンヅ-ホウ)」とか「陽明山の中腹の米軍住宅」のように即答出来る人がいたら、かなりの台北通と言っても過言でないだろう。
 
 改定2020/11/21
初出2020/11/09
山仔后のGreen Gables
台北市内(2020年11月)

緑の切妻屋根/Green Gables

小説"赤毛のアン"の原題は、"緑の切妻屋根のアン/Anne of Green Gables"。
 
色相的には全く反対になっているが、日本では「"赤毛"でなければアンじゃないと」言うほど定着しており、むしろ原題よりこちらの方が好きと人もいる(元々は翻訳者の娘さんがいくつかの候補の中から選んだ題であり、筆者もその一人)。

 
実際の舞台は「カナダの小さな島」かつ「家は2階建て」であることはさておき、「緑の屋根でさらに切妻」と言うものを実際に見る機会は非常に少ないので、その存在だけで物語感を鮮明に発散している。
 
防犯カメラやエアコンが設置されている通り、現在も住宅か人が集うスペースとして使われているようで、撮影時には建物の内部から音楽が流れて来ていた。
 

     
初出2020/12/8
山仔后の赤煉瓦カントリーハウス
台北市内(2020年11月)

赤煉瓦

赤煉瓦、グレーの屋根、白い窓枠とドア枠、白い柵、そしてそれらを支える緑の敷地。
 
無駄な装飾はないけれど、安らぎと温かみが溢れている。
 
道に面したこの窓から、どんな住人がその往来を眺めていたのだろうか。

     
初出2020/11/09