煉瓦と木 |
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淡水(川)沿いで出会った横顔。
基本はしっかりした煉瓦造りだが、木に支配され掛かっている。
特に画面左側を見ると、木の物の根が屋根から1階にまで達しているが、ここまで伸びるのにどれ程の年月を要するのだろうか。
また、撮影時は気にしなかったが、画像の下側に重ねられた土管とのマッチングも独特の味を出している。
間口が狭く奥に深い、いわゆる『鰻の寝床』タイプ。
*正面側(右側)は、似た外観の3軒で共有されている
水運が主力だった往時は、もっと多くの商家が川や運河に面して軒を連ね、船が盛んに行き来していたのかもしれない。
工科大学の計算違い |
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国立台北科技大学の西側を通る新生北路(シンションペイルー)から見た風景。
蔦と言う自然をコントロールしながら建築に取り込んでいるのが、いかにも工科大学らしい。
ただし、その蔦が繁りすぎて学校名の一番大事な『北科』の部分が読めなくなる所までは、計算出来なかった模様。
ちなみに、同大学は"国立台湾科技大学"と並ぶ台湾における工科系大学の最難関であるが、両校は名称が一文字しか違わない。
このように、ただでさえ紛らわしいのに、肝心な部分が蔦で隠されて読めないというのは、もしかしたら、計算し尽くされたギャクである可能性も排除出来ない。
また、日本の高校野球史に詳しい人の間では、前身の"台北州立台北工業学校"時代、甲子園野球大会に3度(1925、1928、1932?)出場した学校としても知られている模様。
ふさふさ |
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屋上に差す日の光を受けて木が生き生きと茂っている。
建物は廃虚と化しているが、会社ロゴ、縦に延びる格子状の細工、(*)鐵窗花のデザインなどを見ると、往年はモダンな姿を誇っていたであろう事が想像される。
(*)鐵窗花(ティエチュアンホァ)
- 鉄で作られた窓用の格子で、日本語に置き換えると"鉄窓花"になるだろうか。防犯が主目的でありながら、圧迫感を与えない装飾性が高い物も多く、台湾の建築物における特徴の一つにもなっている。
- 鉄なのにやわらかい ~台湾の鉄窓花 ~👈クリックで移動します
森林 |
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もはや森林。
撮影しているわずかの間に屋上からは鳩が姿を現した。
大きな道路に面していながら出入口が見当たらないのは、防犯のためだろうか。
この建物単体で見ると煉瓦造りで、画像左側にあるファザード(正面)らしき装飾の名残りから察するところ、往時はかなりの偉容を誇っていた可能性もある。
ただし、もともとは眷村(けんそん/ジュェンツン)と称されるバラック村の一部だったらしく、今は周辺を含めて立ち入り禁止になっており、あとは取り壊しの日を待つだけのようだ。
緑のサンドイッチ |
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コンクリートの断層、斜めの雨樋とそこに乗って描いたと思われる落書き、三角屋根の痕跡。
これらの具材を屋上と地上の緑でサンドイッチ。
手前の青空ブティック(?)も良い付け合わせになっている。
栽培 |
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水色の壁、階の継ぎ目、屋上の建て増し、エアコン室外機と配管など魅せる要素は多いが、一番印象的なのは二階部分の植物であろう。
台湾には珍しく、外からの見栄えを考えた手入れがされている(ように見える)。
台北 赤峰街
石と草 |
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右サイドの縦に延びる石壁と左サイドの5層構造が醸し出すコントラストだけでも十分に印象的であるところに、石壁から生えた草が穏やかなアクセントを添えている。
表面に生えた草が太陽光を独占中