【はじめに】相当くだらない内容になっております
引退や廃業。
それぞれの活動分野における生命の終わりであり、本人はもとより聞く側にも寂しさを感じさせるため、それにを少しでも和らげる目的で、言い換えや婉曲表現が用いられる場合が多い。
ここでは、一般的に浸透している例をまとめながら、筆者からの提案も併せて掲載してみたい。
【定着している表現】
- 教壇を下りる/去る:教師、講師、教授、他
- 10(テン)カウントゴングを聞く/鳴らす:プロレスラー、ボクサー
- 暖簾(のれん)を下ろす:和風の飲食店や小売店
- バッジを外す:簡単には属せない地位や組織から外れること。特に国会議員を辞職する事。
- 舞台を降りる/舞台人生の幕を下ろす:俳優
- 筆/ペンを折る:作家、画家、書道家
- マイクを置く:歌手
- 髷(まげ)にハサミを入れる/落とす/切る:力士
- 店を畳む/たたむ:飲食業や小売業
- ユニフォームを脱ぐ:プロ野球選手/監督/コーチ
【あまり定着していないが、実際に見たり聞いたりした事がある表現】
- シューズを脱ぐ:陸上競技、サッカー
- 鞭を置く:競馬の騎手
【筆者からの提案】
- アイロンの電源を切る:クリーニング店主
- アクセスを断つ:ブロガー、ユーチューバー
- オーブンの火を消す:ケーキ屋、パン屋
- カメラを置く:カメラマン
- クラブを折る:ゴルファー
- 鍬を置く:農家
- 碁笥(ごけ・ごす)の蓋を閉じる:囲碁棋士
- コントローラーを置く:ゲーマー
- コートを去る:バレーボール、バスケットボール、ハンドボール
- 自転車を降りる:サイクリスト
- スイミングキャップを脱ぐ/ゴーグルを外す:競泳選手
- スティックを折る:ドラマー
- ゼッケンを外す:陸上競技
- 茶筅(ちゃせん)を置く:茶道家
- チョークを折る/置く:教師、講師、教授、他
- 聴診器を外す:医師全般、看護師
- 鋏(はさみ)を置く:華道家、花屋、理容師、美容師
- ピッケルを置く:登山家
- 鼻栓を外す:シンクロナイズドスイミング
- 包丁を置く:料理人
- メガホンを置く:映画監督
- メスを置く:外科医
- ラケットを置く/ラケットを折る:テニス/卓球/バドミントン選手
- ランウェイを去る:ファッションモデル
【まとめ】
- やっぱり下らなかった!
- 素材の進歩により、人の力では折りにくい道具の割合が増えている
- 『○○(その分野を象徴する道具)を置く』と言うパターンが圧倒的に多くなる
2024/5/26 改訂(2回目)
2021/4/10 初出